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自己表現:偽りのないインクルーシブで経験から得られる美しさ

製品とルーチンを通じて個性を称え、創造性を奮い立たせ、エンパワーメントと自信の感覚を育むことは、美容とパーソナルケアにおける自己表現のトレンドになっています。こうした価値観に沿ったブランドが、よりオーセンティックで、包摂的・体験的な、新しいタイプの美を大切にする今日の消費者の共感を得ていくでしょう。

  • 本物志向-消費者はますます、自分自身に忠実であること、そしてありのままの自分を受け入れることに心を傾けています。自分たちのアイデンティティに対応し、自分たちの意見や価値観を忠実に反映した美容製品やブランドを優先して手に取るでしょう。
  • インクルーシブ-ブランドや製品の提供は、消費者が歓迎され、サービスを受け、存在が認識されていると感じられるものでなければなりません。万能のアプローチは存在せず、個人の属性やニーズに適応した製品やサービスが求められています。
  • 体験的-消費者は新しい体験を求め、パーソナルケアの空間に喜びを求めます。製品は、美容のカテゴリーや用途にかかわらず、表現し、実験する自信を持たせるようにするべきです。

このブログでは、上記の主要な牽引要因をさらに詳しく探り、ブランドとそのブランドが提供する製品がトレンドに対応していく方法を共有し、Croda Beautyのポートフォリオから処方と成分のインスピレーションを提供します。 

自己表現メイン

オーセンティック-美の基準の終焉と美に対する認識の変化

美の基準とは、何が美的に心地よいとみなされるかを規定する、一連の文化的規範です。しかし消費者は、自分たちが実現不可能なものを求めていると気づきつつあり、近年はそれに異議を唱える動きが活発化しています。実際、Z世代の63%が、自分たちの世代が時代遅れの美の基準に反発していると考えています¹。 

多くのパーソナルケアブランドや業界のインフルエンサーも彼らを支援し、自分たちのプラットフォームを使って、こうした古い基準によって引き起こされる潜在的なダメージに対する意識を高め、よりオーセンティックでボディポジティブなメッセージングを進めています。例を挙げましょう:

  • Dove's Cost of Beauty 若者の生の声を通して、有害な美容コンテンツの現実的影響を探るプロモーション・フィルム²。
  • Cult Beauty’s Can’t Re-Touch このブランドは、購入に対する迷いをなくし、信頼度を高めるために、同社のウェブサイトから、編集された画像を削除することを約束しました³。

このようなキャンペーンは、消費者の意識を変え、自分自身に忠実であることを促します。自分の「欠点」をポジティブに受け止め、かつては変えようとした特徴を受け入れ、「完璧」でなければならないというプレッシャーから解放されるよう勇気づけます。こうなれる、こうあるべき、ではなく、すでにある自分自身を大切にするよう、美に対する認識を変える手助けをするのです。

下のグラフは、さまざまな消費者グループにおけるこの変化を示しています。調査対象となった消費者の3分の1以上が、内面的な自信、清潔感、快適な肌、健康的に見えることを美のテーマととらえています。

美のとらえ方:美の定義⁴

graph

この研究は、情緒的健全さや心の健康が、華やかであることや社会の期待に応えることといった外在的な動機よりも重要になっていることを浮き彫りにしています。とはいえ、消費者は依然として、ベストを尽くして見栄えを良くすることに価値を置いており、そのため、見栄えの良さと気分の快適さを兼ね備えた総合的なソリューションを求めています。

インクルーシブ-心地よく受け入れられ、適切に対応され、存在が認められていると感じる

パーソナルケア業界におけるインクルーシブ(包摂性)とは、単に製品の幅を広げることではなく、尊重、受容、エンパワーメントの環境を育むことです。心地よく受け入れられ、適切に対応され、存在が認められていると、誰もが感じることが期待されています。しかし、半数以上の人々(56%)が、美容・パーソナルケア業界に対象外にされているのではないかと感じる可能性があると考えています⁵。

ブランドはこのことに注目し、製品、メディア、そして社会を通して、有害で時代遅れの美の表現に対処しています。その方法には、以下のようなものがあります:

  • 多様な製品ラインと色/トーンの包摂性:この分野では、消費者属性が幅広く考慮されますが、ライフステージ、髪や肌のタイプ、さまざまな肌のトーンを引き立てるカラー化粧品など、さまざまなタイプの製品を提供することも含まれます。
  • 性別にとらわれない製品:一部のパーソナルケアブランドは、伝統的な性のステレオタイプから脱却するため、性別にとらわれない製品ラインを設けています。これは、消費者が固定観念にとらわれず、自分の好きなように表現することを促します。
  • アクセシビリティ:障がい者を含むすべての人が製品を利用しやすくすることです。これには、視覚障害者のために、開けやすい蓋やわかりやすい表示などの機能を備えたパッケージや製品をデザインしているブランドも含まれます。
  • 広告と表示:広告、マーケティングキャンペーン、ウェブサイトに、多様なモデルやスポークスパーソンを起用します。ブランドは、さまざまな体型、年齢、民族、アイデンティティを表現し、称賛することを目指します。

消費者もこれと同じ思いを抱いており、美容/グルーミングの広告にもっと多様性と表現力を求める声が多くあります。具体的な内容は下のグラフをご覧いただきたいのですが、これには多様な人種、肌の状態、不完全な歯だけでなく、現実的な老化の徴候も含まれています。

“美容/グルーミングの広告における以下のものを、それぞれご覧になりますか?” 6

inclusive graph

  • 言語:固定観念や排除を助長しないよう、マーケティングやラベリングで使用される言葉に留意します。その一例が、美容パッケージから「普通」という言葉を削除したことです。Unileverの調査によると、10人に7人が、製品や広告に「普通」という言葉を使うことはネガティブな影響を与えるという意見に同意してます⁵。

表現力豊かで実験的-ビューティーユアウェイ

これまで話してきたテーマは、消費者に力を与え、より表現的で実験的な行動を促すことです。ヘアケア・スキンケア・ボディケアにわたるパーソナルケア製品とソリューションは、個性を受け入れ、自分の選んだ方法で自信を持って自分自身を表現するお手伝いをします。Z世代の62%が、美容ルーチンのテーマは自分自身をどのように見せたいかであることに同意しています¹。

自己表現としての化粧

メイクアップは、色や質感、テクニックを試して、印象的で表現力豊かなルックスを作ることができます。選択肢は一つでなくいくつもあることが望ましく、消費者は、イベントや気分、その日の気分によって異なるメイクアップを選びたいと考えています。そのため、ダークなスモーキーカラーを使ったグランジ風のルックスや、ピンクの濃淡、グロッシーなリップ、フェイクのそばかすを組み合わせた「ストロベリーメイク」など、さまざまなトレンドのルックスをソーシャルメディアで見かけるようになりました。

自己表現メイクのグーグル検索⁷

makeup trends

上の画像は、グーグルでさまざまな表現系美容製品の検索が増加していることを示しており、自己表現としての美容を通じて認められたいという願望が浮き彫りになってています。 

ブランドは、無料品との組み合わせ販売や、新しいトレンドを再現しやすくするアプリケーターの革新を通じて、消費者がもっと快適に新しいルックスを試せるような支援が可能です。例えば、メイクアップステッカー、曲がったアプリケーターハンドル、スタンプになったアイライナーなどです。 

どのルックを選ぶにしても、表現力、創造性、そして楽しさが重視されます。Z世代は46%、ミレニアル世代では36%が、喜びを感じさせてくれるものとして化粧をします8。ですから、ブランドは気分を高める成分/配合、香り、感覚を製品にどう使うかを検討すべきです。小売領域も、消費者が製品を見たり、触ったり、匂いを嗅いだりすることができるという点で魅力的でしょう。トマト&レッドクレイアイシャドウが、このトピックにぴったりです。ぜひお試しください!

「スキニマリズム」と、自己表現としてのナチュラルスキンを受け入れること

美容にナチュラルスキンの視点を取り入れることは、ここ数年、業界のトレンドとなっています。そばかす、毛穴、シミなどは、かつて「欠点」と見なされていましたが、自信をつけて自由になるという意図のもとに受け入れられています。これは先に述べたように、パーソナルケア領域における健康への関心の高まりと、美に対する認識の変化を反映しています。

「クリーンガール」ルックなど、この領域のトレンドルックでは、通常、淡い中間色と、製品の使用を最小限に抑えることが特徴です。過去に流行したように濃いメイクやエアブラシを使うのではなく、輝きのある健康的な顔色にすることがポイントです。実際、ツヤ、輝き、光を感じさせるような化粧の肌は、ソーシャルメディアに登場する肌の仕上がりのうちでも大きな割合(43%)を占めています⁹。

そのため、肌バリアの健全性を高め、その機能を強化することが製品選択において重視されます。健康で若々しい肌を維持するためのSPFの重要性が認識されているため、SPF表示も優先事項のひとつとなっています。ブランドは、SPFに配慮した軽いBBクリーム、コンプレクションセラム、スキンティントなど、これらの優先事項の組み合わせが可能なハイブリッド製品を提供することができます。3-in-1 Acne Prone Hero Tinted Mineral Sunscreen SPF 31をぜひお試しください!

スキンケアとメイク落とし

スキンバリアの健康とSPFへの配慮は、カラー化粧品や日焼け止めを使用した後の重要なステップである、肌のクレンジングにもあてはまります。まる一日分の余分な汚れ、メイクアップ、日焼け止め、不純物をやさしく取り除くことで、重要ポイントである健康的な肌をサポートします。

ブランドは、科学的裏付けのあるソリューション、敏感肌への懸念、バリア修復・強化への継続的なシフトに対する消費者の要望を考慮し、製品開発ではそれらを落とし込んだストーリーを強化するべきです。

日焼け止めの使用量が増加する中、毛穴の詰まりや吹き出物、SPF成分による潜在的な副作用などの懸念から、日焼け止めを効果的に落とすよう設計されたクレンジングもますます求められています。二相性のメイク落としをお試しになり、その違いをご自身で確かめてはいかがでしょう。

自己表現としてのヘアカラー

ヘアカラーは今も自己表現の重要ファクターであり、新しい色調を試すのは一種の冒険であると同時に、喜びを見出すことでもあります。ヘアカラーは、人ができる最も大胆な美的主張のひとつと考えられており、28%の女性が自己表現目的で髪を染めています10。WGSNは、近い将来、あらゆる年齢・性別の消費者が美容において挑戦的に振る舞うようになると予測しています。 

X世代の女性回答者の3分の1(英国)が、個性的なヘアカラーを検討すると答えており、紫、ピンク、青が上位にランクインしています10。このような印象的な色合いで、個性的な見た目を手に入れ、他と差をつける特徴的なスタイルになります。さらに、鮮やかなヘアカラーは他の人から好意的に受け止められ、そのことは、評価と賞賛を受けている感覚をもたらすでしょう。

家庭でヘアカラーを試す消費者が増えているため、手頃な価格と塗りやすさに重点を置いたフォーマットと処方になっています。市販品の例としては、洗い流すタイプのヘアカラースプレーや、コンディショナーに好みの濃さで加えて多様な濃淡の半永久的な色合いをつくることができるドロップなどがあります。他にも、ビビッドでちょっと変わった半永久ヘアカラークリームで、その仕上がりをご自身でお確かめください。

ブランドは、QRコードからアクセスできるオンラインチュートリアルやハウツーガイド、間違いを修正するためのヘルプラインなどで、トライアル中の消費者をサポート可能です。

ヘアケアとメンテナンス

カラーリングの頻度が高くなると、髪のダメージが大きくなり、切れ毛やごわつきなど、髪に構造的・審美的な問題が生じます。そのため、ヘアカラーを試している消費者は、ダメージへの対処を狙った再生トリートメントやディープコンディショニング・トリートメントなど、髪をケアする製品を求めています。ヘアボンディングと頭皮再生用のコンディショナーをぜひお試しください。 

まとめ

美容とパーソナルケアにおける自己表現のトレンドは、今日の消費者に広く共有されていると同時に、彼らの正統性、包摂性、経験へのニーズを反映しています。ここ数年、特に美に対する認識が変化するにつれ、消費者にとってはますます自分自身に忠実で、ありのままの自分を受け入れることが大切になっています。このトレンドは、個性を讃え、あらゆるビューティー製品が創造性を発揮する機会ともなります。消費者は、ブランドや製品が自分の価値観に合致し、個人の特性やニーズに合ったソリューションを提供することを期待しています。そして、パーソナルケアカテゴリーの垣根を越えて新しいことを試すよう促してくれることも求めています。 

参考資料
1.Cassandra, 2022, ‘The Fresh Face of Self-Expression’ - https://big-village.com/news/the-new-meaning-of-beauty/ 
2.Dove, 2023, https://realcostofbeauty.dove.com/ 
3.Cult Beauty, 2023, https://www.cultbeauty.co.uk/cant-retouch-this.list
4.Euromonitor, 2022, ‘Voice of the Consumer: Beauty’. 
5.Unilever, 2021, ‘Unilever says no to ‘normal’ with new positive beauty vision’, https://www.unilever.com/news/press-and-media/press-releases/2021/unilever-says-no-to-normal-with-new-positive-beauty-vision
6.Mintel, 2023, ‘Diversity and Inclusivity in Beauty - US – 2023’. 
7.SPATE, 2023, US Search - from Jun 2022 to May 2023 vs. Jun 2021 to May 2022.
8.NPD Group, 2022, ‘Makeup Attitudes and Usage Report’.
9.WGSN, 2022, ‘WGSN TrendCurve: Evolving Skin Finishes’.
10.OnePoll, 2022, ‘Color Confidence’.