より環境に優しい肌用ペプチド

化粧品業界では多種多様なペプチドが使われ、シワの予防や改善、肌の引き締め、毛根の活性化など、肌に多くの効果をもたらします。これらは多くのスキンケア製品やヘアケア製品、特にアンチエイジング製品の主な有効成分として配合されています。

天然ペプチドも合成ペプチドも、特定の効果を得るために的を絞ったものなので、特に高い効果がみられます。何十年もの間、消費者のスキンケアルーティーンに組み込まれてきたため、製品が肌にどう影響するかの信憑性を科学的な根拠で確かめたいという需要にしっかりと応えています。

効果的ですが、ペプチドは持続可能なのでしょうか？

残念ながら消費者は、合成ペプチドは持続可能ではないと認識しています。けれどもそれはペプチドの生産と使用についての現実とは関係なく、天然＝持続可能、合成＝持続不可能という感覚があるからです。

合成されたペプチドも、やはりアミノ酸の短い鎖からできています。人体や環境に自然に存在する元素であるため、生態系に異質なものではありません。

Croda Beautyは、化学合成において「グリーンケミストリーの12原則」に忠実に従っています。持続可能な開発を中心事項とし、ペプチド合成プロセスを継続的に改善するための重要な対策を講じています。

Croda Beautyの化学合成では、人や地球に有害な溶剤の使用を避けることを第一としています。また、エネルギー消費量の削減や廃棄物管理も継続的に進めています。化学反応と合成経路の設計は、可能な限り安全であるよう意図しています。

肌と自然のための化粧品ペプチド 

化粧品がナチュラルであることは、多くの消費者にとって重要な関心となっています。

ISO 16128は、ナチュラルな化粧品に対する消費者の需要の高まりに対応した、処方における成分選択に役立つ規格です。成分の特徴に基づいて、製品の天然由来および有機由来の成分の含有量を決定する枠組みを提供しています。

天然由来の溶媒（例えば天然グリセリン）で製剤化されたペプチドは、99.99％という非常に高い天然由来指数でISO 16128の要件を満たしています。例として、Croda Beautyの象徴的なペプチドであるMatrixyl 3000™の、高品質でより環境に優しいバージョンをご覧ください。このRSPOとIECICの有効成分は、現在、エトキシレートもカルボマーも使用していません。 

天然ペプチドについてはどうなのでしょうか？

天然由来のペプチドは、有効成分として効果的であるとともに、消費者が求める「ナチュラル思考」のニーズも満たしています。Croda Beautyでは、天然由来のペプチドも取り揃えています。例えば、Poretect™は、亜麻仁に天然に存在するペプチドを原料としています。このペプチドは環状で、サイズと組成が完全に定義されています。

「肌をパワーアップさせる緑の建築家」と呼ばれるPoretectには、セロリ種子に自然に存在するセンキュノリドを含んでいます。Poretectの活性は、細胞のミトコンドリアタンパク質の動態を刺激する能力に基づいており、肌のハリと表面のキメを向上させながら、肌の密度を高め、弾力を回復させます。また、毛穴の鞘を強化して肌に若々しさを与え、皮脂の分泌を穏やかにします。

ペプチドと持続可能なパーム油

パーム油栽培に関連する森林伐採やそれに伴う損害は、パーソナルケア業界の懸念事項です。しかし、それに対する解答は、パーム油を使用しないことではなく、サステナブルなパーム油にサプライチェーンを転換することです。Croda Beautyは、持続可能なパーム油に関する円卓会議（Roundtable on Sustainable Palm Oil, RSPO）の認証を受けたパーム油派生物を含む製品を提供する取り組みによって、同業者から評価されています。Croda Beautyの美容ペプチドには、生物学的利用率を高めるパルミチン鎖が含まれています。このようなペプチドの生産に少量使用されるパーム派生物は、マスバランス（MB）サプライチェーンモデルに従ってRSPO認証を受けています。