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なぜコンディショニング向け原料が髪の健康に必要なのか -大切な4つの理由-

髪質や髪色に関わらず、誰もが美しく健康な髪を保つために努力しています。ロックダウンが始まり美容室が閉まっていても、消費者は髪のコンディションを保つために努力しています。世界中でヘアコンディショナーとトリートメントのカテゴリーが成長していることに驚きはありません。このカテゴリーは2021年に7.5%の成長率[1]を示しており、2026年までに886.4 百万ドルの規模に達すると予想されています[2]。また、”ヘアテレクチュアルズ(hairtellectuals)”と呼ばれる人たちがいます。毛髪化学に興味を示している人たちのことで、髪の状態をキープする大切さを日々学んでいます[3]。自然なヘアスタイルを取り入れることも、カールやカラーをしすぎた髪をケアすることも、究極の目標は髪の見た目と手触りを美しく保つことです。
ヘアケア動画

健康な髪を維持するためにはコンディショニングは欠かせません。濡れた状態でも乾いた状態でも、毛髪に油分を供給する成分が配合された製品を使い、主に日常的な頭髪ケアで起こるダメージから髪を守ります。ダメージは自然な髪の表面を乱し、見た目も触り心地も悪くします。しかし、一口にダメージといっても、複雑でさまざまな形態があります。そのため、最も効果的な製品を開発するためには、複数のダメージが毛髪構造にどのような影響を与えるかを理解することが重要です。それでは、いくつかの具体的なダメージの例を見てみましょう。

髪が受け続ける主なダメージと種類

機械的なダメージ

機械的なダメージは日常の洗髪やブラッシング、スタイリングのような頭髪ケアなどが原因です。主に毛髪への最初の接触点であるキューティクルに集中的に起こります。毛髪とキューティクルを劣化させる摩擦が発生します。

  • 髪同士が絡まることでキューティクルが摩耗します。髪の表面を保護する脂質が失われ、毛髪同士の摩擦がさらに引き起こされ、劣化していきます。 [Image 1]
  • リフトアップ(Cuticle lifting)はスタイリング中に髪を引っ張ったり伸ばしたりすることで起こります。頭髪ケアで強い負荷がかかると、キューティクルの接着が壊れてリフトアップが起こります。この現象はデセメンテーション(de-cementation)とも呼ばれます[Image 2]
  • 髪のせん断(Cuticle shear band)は枝毛の前兆です。弱った髪をブラッシングしたり整えたりするときに発生し、髪が絡まったときには、最終的に髪が割れ、枝毛になってしまいます。[Image 3]
  • 頭髪ケアをしようとするあまり、髪を引っ張ったり伸ばしたりを繰り返すと、逆に毛髪が弱くなり、切れ毛につながることもあります[Image 4]

このように、キューティクルが傷つくと、手触りが悪くなったり髪がくすんでしまいます。ダメージが重なると傷みやすくなり、切れやすくなります。

顕微鏡拡大図(図1-4)

熱によるダメージ

カール、アイロン、ドライヤーなどの熱でも髪はダメージを受けます。スタイリングの際には60-80℃の温度帯から220℃までと、さまざまな温度が髪にかかります。少し意外かもしれませんが、熱を使うスタイリングは髪に重大なダメージを引き起こします。

ドライヤーは比較的低温で効率的に濡れた髪を乾かしますが、長期間繰り返し行うことで軽めのダメージが蓄積されます。

カールやアイロンなどはより高い温度を使います。コルテックスに存在する水素結合を一時的に再構成させることで、髪本来の形状を変化させます。基本的には、乾いた髪を高温にさらすことになるため、たった数回で強いダメージを受けてしまいます。さらに繰り返すことでダメージが蓄積されていきます。

髪の長さの方向への割れは、乾燥が起こる工程で発生するキューティクル表面の急速な収縮によって起こります。この現象は徐々に毛髪を弱くします。頭髪ケアといった他の方法のよるダメージの影響が大きくなります。[Image 5]

熱がかかるスタイリングで水分が急激に蒸発することで、クレーターと膨張は起こります。毛髪中の水分が急速に表面に引き出され、逃げ場がないときに膨張が発生します。[Image 6]

熱をかけるスタイリングの際には毛髪が繰り返し引き延ばされます。このとき、半径方向と周方向に圧力がかかることでリフトアップまたはデセメンテーションが発生します。持ち上がったキューティクルは他の頭髪ケアによってさらにダメージを受けます[Image 7]

顕微鏡拡大図(図5-7)

化学的なダメージ

カラー、パーマ、リラクサー、ブリーチなどの化学的処理により、本来の髪質や髪色を変化させます。髪の内部構造を乱し、弱くします。キューティクルを持ち上げて毛髪表面を通過させ、内部に化学的な処理を行います。このとき、毛髪のコルテックス内部の結合構造を変化させ、髪質や髪色を一時的または長期的に変化させます。

キューティクルを持ち上げることで毛髪表面を通過させ、化学的にコルテックス内部の結合構造を変化させるので、キューティクルへのダメージは避けられません。キューティクルは化学的処理の最後に閉じられますが、すべてが元に戻るわけではなく、リフトアップを残します[Image 8]。これより、髪は弱くなり、キューティクルの摩耗[Image 9]が起きたり、キューティクルの欠けや損失[Image 10]などのさらなるダメージを引き起こしやすくなります。

ダメージはコルテックスでも起こります。結合構造を壊したり再構成したりすることで髪を弱くします。すべての構造が再結合するわけではないので、髪は弱く、もろく、切れやすくなります[Image 11]

顕微鏡拡大図(図8-11)

ダメージによって髪がどのような状態になるかが理解できたかと思います。

ですが、私たち消費者はどのように自分たちの髪の状態を知ればよいのでしょうか?髪が健康ではない場合や自然な状態ではない場合、ダメージがある場合にはたくさんのサインが出ています。例えば、縮れ毛やはね毛、目に見える枝毛や輝きのないくすんだ髪などがそのサインです。乾燥した髪、引っかかりや細い毛、絡んだ毛、切れやすい髪などもそうですね。

これで、ダメージヘアのサインは整理できました。消費者に髪の改善効果を実感してもらうためには、消費者それぞれにカスタマイズされたソリューションとともに、髪の構造を維持したり処理や修復する機能を持つ製品が不可欠です。

一度ダメージが起こってしまうと元に戻すことは難しいです。健康な髪を保つ最も簡単な方法は最初からダメージから守り、過度な摩擦を起こさないようにすることです。

最も良い方法は、コンディショナーで摩擦を起こさないように滑りのよい油分を付与することです。ダメージを受けたキューティクルを閉じて滑らかする製品も、一時的に修復して健康的な見た目や手触りを取り戻すのに便利です。髪質タイプに合わせて、様々な種類の製品が市場に出ています。例えば、シャンプー後のリンスオフコンディショナーから、髪のもつれをほどくリーブインコンデョショナー、集中的にコンディショニングするトリートメントマスクなどがあります。

多くはダメージ補修やカラー持ちなどの多機能な成分が含まれています。ですが、最も大切な役割は髪を扱いやすくするために油分を与えて、毛髪をなめらかにして保護することです。

それでは、クローダの原料がどのように髪の状態を改善することができるでしょうか?4つの観点から見てみましょう。

大切な4つの改善とその改善機能を持つコンディショニング原料

ダメージからの髪の保護

健康的な髪を保つためにはすでに傷ついた髪をこれ以上傷つけないことが大切です。コンディショナーのうち、髪の表面に付着して残すような成分を含むものは毛髪になめらかさを与え、表面のダメージ進行を引き起こすような過度な摩擦を防ぎます。

クロダゾクアット MCCは直毛から縮れ毛までさまざまな髪のタイプに効果的です。もつれた髪がほどけるような印象とコンディショニング効果を与えます。また、毛髪の外観や手触りを改善し、健康的な髪に導きます。

ダメージサインの修復

ダメージのある髪を完全に元に戻すことはできません。ですが、一時的に見た目と手触りを改善することはできます。 ケレストア2.0は見た目と手触りの改善を行うのにとても効果的です。プロテオミクス解析からこの原料のペプチドはヒトの毛髪のペプチド配列に含まれていることが明らかになっています。バイオミメティク技術により髪の傷んだ部分に行き渡ります。

他のアプローチではクロダボンドCSAがあります。この原料はキューティクルを接着します。ダメージを受けている髪はキューティクルが持ち上がっていますが、この原料はキューティクルに浸透しキューティクルを再度閉じることで、スムーズな構造を作り、輝く毛髪表面に変化させ、ダメージを防ぎます。

ダメージで弱くなった髪の補強

ダメージで弱くなった髪は切れやすくなります。そのため、補強し、整えることが大切です。

ケラマッチVはヴィーガン製品に対応するため、植物由来のタンパク質からケラチンのアミノ酸を模倣するようにデザインされています。この原料はダメージヘアや切れやすい毛の引っ張り強度を改善します。官能評価ではすべての種類のダメージヘアで劇的に改善しました。

髪の水分を調節

髪の水分を調節することは、髪へのさらなるダメージを防ぐことや髪の扱いやすさを保つことに対して重要です。髪の水分量は見た目と手触りに影響し、水分量が多いと縮れやすく、少ないともろく切れやすくなります。

Hydrosativum Pは加水分解タンパク質です。強力な保湿性を持つスーパーフードとして知られるエンドウ豆を由来とします。この原料は頭皮と髪を効果的に保湿します。したがって、乾燥した空気でも保湿することができ、髪の水分を適切な量に保つことができます。

クローダではさまざまな製品に利用可能な多機能コンディショナー原料を数多く提供してます。実証試験を行うグローバルチームがあり、種々の試験を通じて原料の効果を検証しています。コンディショニングの効果を検証するため、トリートメント前後でコーミングに必要な力を測定してコンディショニングの効果を定量化しています。下の動画はブラジルのチームが試験を説明しています。